現在14歳の筆者にとっては大して昔でもないのだが、まだ2歳のころ、ジャングルジムから落ちたことが一番昔の記憶だ。
この頃マンションに住んでいたのだが、ある日室内用の小さいジャングルジムを買ってもらった。小さいといってもそのころの筆者からしたら巨大で、その頂上に登ることすら怖かった記憶がある。
「馬鹿と煙は高い所へ」などという諺があるように、当時(今もだが)馬鹿な幼少期の筆者は頂上まで登り切った。そこで満足しておけばよかった。
まだ運動能力が発達していないのに、ジャングルジムの上で直立。
当然、落下。
筆者は歯茎を切る大けがをし、そのまま歯医者に運び込まれ、縫ってもらった。
その時に響く「バチン...バチン...」という音がここまでの人生で一番印象に残っている。
この歯医者は治療後、子供にはおもちゃを渡してくれるのだが、当時渡されたのは変哲もない紫色のカラーボール。
それからの2年間ほど、筆者はそのカラーボールに夢中になっていたそうだ。
この記憶もあり、なかなかこれまでの人生、ジャングルジムには登ってこなかった。しかし最近、またジャングルジムに登った。そして落ちた。
その時にも近くにカラーボールが落ちていた。
筆者は呪われているのだろうか。もしそうだとして、呪っているのはジャングルジムかカラーボールかどっちなのか。
とりあえずもう、ジャングルジムには登らない。次は死にそうだから。